これは誰の記憶なのか――河を遡り、時が巻き戻る。
現実と虚構、現在と過去が交錯する深遠なラブ・ストーリー

死去した父親の後を継ぎ、小さな貨物船の船長となったガオ・チュン(チン・ハオ)。ある日、ガオは機関室で長江図と題された一冊の詩集を見つけ、そこには彼の父親が20年前の1989年に創作したいくつもの詩が記されていた。上海から長江を遡る旅へ出発したガオは詩集に導かれるようにして、行く先々の街で出逢うアン・ルー(シン・ジーレイ)という名の女と再会を繰り返していく。不思議なことに彼女と再会する場所は、すべて「長江図」にその地名が綴られていた。しかし、三峡ダムを境に彼女が現われなくなったことにガオは気づくのだった…。